Edelweiss Brass Orchestra

第3回アフタヌーン・コンサート







第3回アフタヌーン・コンサート実況中継


 1997年5月18日、日曜日。その日は朝から快晴だった。

  • 「第3回アフタヌーン・コンサート」

一昨年から始まったそのコンサートの当日がやってきた。今年のステージは昨年に引き続き、東京都狛江市にある「狛江エコルマホール」。こけら落としから一年半という、新しいホールだ。このホールは客席数700名強、コンパクトだがステージは奥行きがあって広く、ファミリー・コンサートには打ってつけの場所。この日、出演メンバーとスタッフは朝9時という早い時間に会場に集合した(「遅れるな」とみんなに言っておきながら筆者は5分遅刻した。めんご)。日曜日のこんな朝早くから活動するなんて、眠すぎる。だがこの日はそんなことを言っている暇などない。この日の開演時間は午後2時。雛壇の設置から椅子&譜面台の配置といった舞台上の準備作業と、受付の設営、次にステージ・リハーサルと、この日は正午までのわずかな時間でこれらの準備作業全てを終えなければならないのである。

 会場到着と同時に楽器の搬入作業が始まる。楽器運搬車は例によって例のごとく、通称「黒木号」。演奏会の準備作業は演奏会実行委員会のメンバーを中心に着々と進んでいった。


*早くもアクシデント*

 だが、このような日にアクシデントは付き物。朝9時半過ぎの段階で、パンフレットとアンケートが一部もできていないことが判明する。コピーでもいいから曲目を観客に配りたい。急遽スタッフがコピーに走ることになった。A4サイズ両面コピーで500部(1000イメージ)、コンビニの複写機のスピードが15〜30cpm(copy per minutes)だという事を考えると、はたして間に合うのかどうかぎりぎりのラインだ(おまけにコピーのあとにはパンフの3つ折り作業が待っている)。パンフレットは速攻でコピーを開始したものの、アンケートは原稿すらないという新事実が間もなく。そこで去年のアンケートを土台に切り貼り大作戦。女性団員のアイデアで瞬く間にアンケート原稿ができあがってゆく。なんとか仕上がったアンケート原稿がコピー部隊へ手渡された時間はすでに午前10時をまわっていた。

*なんとかステージリハへ*

 午前10時過ぎ。アクシデントはあったが準備作業は着々と進み、団員は思い思いにウォーミングアップを開始する。昨日練習をしたせいか、軽いアップで楽器が良く鳴るのがわかる。さあ。いよいよステージリハの時間だ。エーデルのステージリハ、本番で吹く体力を残せるようにという守屋氏の配慮で、いつも要所をかい摘んだものとなる。この日もリハのメインは照明(スポット)あわせと音響のチェック。ポイントを押さえながらのリハーサルが進められた。


*本番前の腹ごしらえ*

 さて、ステージリハも無事終了し(ここまでは平穏無事)、いよいよ本番となる。その前に忘れてならないのが「昼御飯」。腹が減っては戦はできぬ。メンバーは直後の本番でのコンディションを考慮しつつ食事をとる。

 この日、演奏会実行委員会総務係お弁当部隊が準備したのは「焼き肉弁当」と「ハンバーグ弁当」。このお弁当の入った袋を覗きつつ、「ねえー、ハンバーグ弁当と焼き肉弁当、どっちがいい?」なんて言っていると、そばで笑う人々がいる。「これ、焼き肉&ハンバーグ弁当だよ」・・・(^^;;

 実はこのお弁当の袋の中身は「焼き肉弁当」と「ハンバーグ弁当」の混合体ではなく、「焼き肉・ハンバーグ弁当」の単体集合体だったのだ。実はこれを笑っていた人々もほんの1分前に全く同じ会話を交わしていたという。早速。本番前に恥をかいてしまった。が、これもまた良し。両方食べられるのは得した気分がする。


*チューニング*

 さあ、ステージ衣装への着替えも済ませ、リハーサル室でセクション毎にチューニングが開始された。ここから徐々に雰囲気が盛り上がってゆく。チューニングが思ったより早く終わったため、余った30分間を利用して、出演者全員による青島幸男メドレーソリスト(A.Sax)への演技指導が行われた。「もっと腰を入れて」「腰振ればいいんじゃないの、こんな風に」とやけに腰の入れかたにみんなの注意が集まる。それに真剣に答えるソリストN氏。「頭にネクタイ巻いてこい」とか「カトちゃんのズラかぶってえ〜」とか「ちょびヒゲ鼻めがねした方がいい」などと好き勝手なことをいいつつ、この演技指導大会でメンバーは程良く緊張をやわらげていった。ガチガチになるでもなく、かとって気が抜けすぎるでもなく、なかなかいい雰囲気だ。


*第1部の開幕*

 演奏会は定刻通り開演した。第1部は吹奏楽オリジナル&クラシックアレンジを中心としたステージ。出だしの「ブロックM」は、エーデルには珍しく(マーチは必ず走るのだが)落ちついた演奏だった。まずまずの出だし。2曲目は「朝鮮民謡を主題とする変奏曲」。その名の通り朝鮮民謡の独特の旋律を主題とするこの曲は一度聴くとなかなかその旋律が耳から離れない1曲だ。2曲目もまとまりがいい演奏だった(順調でなんだか不気味)。3曲目は「ペールギュント」。


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